

【山神果樹薬草園】
柑橘農業とモノづくりを結びつけて、新たな価値を創り出す。
そして、地域に必要とされることを目指す。

農園からファクトリーショップを望む
徳島県中部、佐那河内村の山あいにある山神果樹薬草園。今回、トヨタカローラ徳島のSDGsの取り組みをもっと深めるヒントを探しに、2月中旬にうかがいました。山神果樹薬草園は東京都墨田区に本社があり、石けん・スキンケア製品を製造販売している松山油脂株式会社の徳島県の拠点で、研究農園と柚子やすだち等を加工する工場、自社製品のショップが併設されています。トヨタカローラ徳島のご縁は、2021年の夏に山神果樹薬草園の製品をお客様向けプレゼントとして使わせていただいたときに遡ります。販売企画部の篠原係長と同園を訪れ、スタッフである下田毬絵(しもだまりえ)さんにお話をうかがった様子をレポートします。

お話を聞いた山神果樹薬草園 下田毬絵さん
―――素敵な建物ですね。ここではどのような活動をされているかご紹介ください。
下田さん)
ありがとうございます。ここでは、おもに柚子やすだちなど、和柑橘の精油や飲料、食品を製造しています。松山油脂にとって国産柚子の外皮から抽出する精油は、とても大切な素材です。ここで抽出した精油は、墨田区と山梨県富士河口湖町にある工場に運んで、石けんやスキンケア製品の香りづけに活用しています。約1.5万㎡の敷地面積の大部分を占める研究農園でも、柚子やすだちを私たち自身が育て、管理しています。最近では、ありがたいことに山神果樹薬草園のことを知り、併設のファクトリーショップにお越しになるお客様も増えてきました。
下田さん)
ありがとうございます。ここでは、おもに柚子やすだちなど、和柑橘の精油や飲料、食品を製造しています。松山油脂にとって国産柚子の外皮から抽出する精油は、とても大切な素材です。ここで抽出した精油は、墨田区と山梨県富士河口湖町にある工場に運んで、石けんやスキンケア製品の香りづけに活用しています。約1.5万㎡の敷地面積の大部分を占める研究農園でも、柚子やすだちを私たち自身が育て、管理しています。最近では、ありがたいことに山神果樹薬草園のことを知り、併設のファクトリーショップにお越しになるお客様も増えてきました。

篠原)
この柚子と伊予柑のジュース、めっちゃ濃厚でおいしいですね!
この柚子と伊予柑のジュース、めっちゃ濃厚でおいしいですね!
―――こちらではいつから活動されているのですか。
下田さん)
「肌に有用な植物由来成分を研究し、その植物の栽培と化粧品原料への展開を進める」という方針のもと、墨田本社で「徳島プロジェクト」を立ち上げたのが2017年9月です。ここ佐那河内村山神で工場が動き始めたのが2020年11月、柚子の旬の時期に間に合わせたかったので、食堂やファクトリーショップなどの木造棟がまだ完成していない状態で、柚子精油の抽出を始めました。木造棟の完成が2021年の1月、ファクトリーショップは2021年4月にオープンしました。
篠原)
その夏に山神果樹薬草園さんを知って、柚子のソープバーをトヨタカローラ徳島の店舗の来店プレゼントでお客様にお配りしました。お客様からは、パッケージもかわいいし、エー徳島にもこんなのあるんじゃー!という反応をいただけてすごく好評だったんです。
下田さん)
実際に「カローラ徳島さんで貰った」と、何人ものお客様がファクトリーショップに来てくださいました。
下田さん)
「肌に有用な植物由来成分を研究し、その植物の栽培と化粧品原料への展開を進める」という方針のもと、墨田本社で「徳島プロジェクト」を立ち上げたのが2017年9月です。ここ佐那河内村山神で工場が動き始めたのが2020年11月、柚子の旬の時期に間に合わせたかったので、食堂やファクトリーショップなどの木造棟がまだ完成していない状態で、柚子精油の抽出を始めました。木造棟の完成が2021年の1月、ファクトリーショップは2021年4月にオープンしました。
篠原)
その夏に山神果樹薬草園さんを知って、柚子のソープバーをトヨタカローラ徳島の店舗の来店プレゼントでお客様にお配りしました。お客様からは、パッケージもかわいいし、エー徳島にもこんなのあるんじゃー!という反応をいただけてすごく好評だったんです。
下田さん)
実際に「カローラ徳島さんで貰った」と、何人ものお客様がファクトリーショップに来てくださいました。
「徳島に来る時、わくわくしかなかった」

―――下田さんは徳島のご出身なのですか。
下田さん)
私は神奈川県の生まれで、もともと本社で勤務していました。転勤して徳島に住み始めたのは2019年9月です。徳島プロジェクトが立ち上がった時に立候補してメンバーになりました。そのころから徳島には月に1度は出張していたのですが、準備が本格化してきた時に、上司から「徳島でがんばってくれないか」と言われまして。
―――よく引越しの決意がつきましたね。
毎年夏に父が登山に連れて行ってくれて、そこから自然への興味が湧きました。高校の時は毎日の満員電車の通学がいやでいやで。自然豊かな土地に憧れるようになったのは、その影響かと思います。大学では自然に近い環境を選び、造園関係の勉強をして、とても充実した4年間を過ごしました。就職する時に母から「どうせお嫁さんに行っちゃうんだから、就職はこちらで」と言われて(笑)。もともと石けんやスキンケア製品に関心がありましたし、実家からも通えるので松山油脂に入社しました。徳島の話をもらった時は、憧れの自然豊かな土地だったので、とてもうれしかったです。川も山もキレイ、ご飯もおいしい。大学での研究にもつながっていて、「植物を育てて好きな化粧品に入れる」という、自分のやりたかったことにマッチするなぁと。徳島に来るときはわくわくしかなかったです。
―――徳島の人についてはどのような印象を持ちましたか
徳島には一人で赴任しました。そういうこともあって、周りの方にすごく気にかけていただきました。野菜などを差し入れていただいたり、飲み会に呼んでいただいたり…。良い意味で世話好きの方がとても多いですよね。
篠原)
自分のやりたいことがはっきりしていて、それにまっすぐに取り組まれる姿スゴイですね。ちょっと感動です。下田さんのお話を聞くと、応援したい気持ちになっちゃいますよ。
下田さん)
私は神奈川県の生まれで、もともと本社で勤務していました。転勤して徳島に住み始めたのは2019年9月です。徳島プロジェクトが立ち上がった時に立候補してメンバーになりました。そのころから徳島には月に1度は出張していたのですが、準備が本格化してきた時に、上司から「徳島でがんばってくれないか」と言われまして。
―――よく引越しの決意がつきましたね。
毎年夏に父が登山に連れて行ってくれて、そこから自然への興味が湧きました。高校の時は毎日の満員電車の通学がいやでいやで。自然豊かな土地に憧れるようになったのは、その影響かと思います。大学では自然に近い環境を選び、造園関係の勉強をして、とても充実した4年間を過ごしました。就職する時に母から「どうせお嫁さんに行っちゃうんだから、就職はこちらで」と言われて(笑)。もともと石けんやスキンケア製品に関心がありましたし、実家からも通えるので松山油脂に入社しました。徳島の話をもらった時は、憧れの自然豊かな土地だったので、とてもうれしかったです。川も山もキレイ、ご飯もおいしい。大学での研究にもつながっていて、「植物を育てて好きな化粧品に入れる」という、自分のやりたかったことにマッチするなぁと。徳島に来るときはわくわくしかなかったです。
―――徳島の人についてはどのような印象を持ちましたか
徳島には一人で赴任しました。そういうこともあって、周りの方にすごく気にかけていただきました。野菜などを差し入れていただいたり、飲み会に呼んでいただいたり…。良い意味で世話好きの方がとても多いですよね。
篠原)
自分のやりたいことがはっきりしていて、それにまっすぐに取り組まれる姿スゴイですね。ちょっと感動です。下田さんのお話を聞くと、応援したい気持ちになっちゃいますよ。
佐那河内村山神にたどり着くまで

ショップにならぶ、柚子のしぼり酢やジュースが看板製品。
―――「徳島プロジェクト」というのは、当初から佐那河内村で柚子やすだち等を加工し、製品をつくり、販売する、というものだったんですか?
下田さん)
少し長い話になりますが、佐那河内村のこの場所と事業内容が決まるまで、実は紆余曲折がありました。松山油脂には「柚子(ゆず)ボディローション」という製品があります。近年では柚子をはじめとする和柑橘への注目度や需要が高まり、一時生産が追いつかないほどでした。市場にも柚子精油を使ったものが多く出回るようになり、原料メーカーから柚子精油が安定的に供給されるか、不透明になってきました。そんな時に、全国の地方自治体で6次産業化の指導をされている方に巡り会い、徳島県と佐那河内村との接点が生まれ、自社で精油を抽出しよう、という方針が決まったのです。それからは、柚子の果実の仕入れ方や精油の抽出方法など調査に次ぐ調査、候補地をどうするかなど検討に次ぐ検討でした。実際、佐那河内村以外でも候補地を探してみたのです。かなり話が進んでも最終的には条件が折り合わずに、振り出しに戻ってしまうこともありました。私としては最初にご縁のあった佐那河内村が好きになっていたし、村役場の方に大変お世話にもなっていたこともあり、なにか村を元気にできることがしたいと思っていました。ですので、最終的に佐那河内村に決まってうれしかったです。ここまでの3年間長かったなぁ。
―――山神果樹薬草園さんの取り組みはとても幅広いですね。
下田さん)
そうですね。近年SDGsの浸透によって、その製品がどのような思いで、どのようにしてつくられたのかというストーリーに価値を見出し、共感してモノを選ぶお客様が増えているように感じます。規格外で活用されていなかった和柑橘から精油や食品をつくり、その付加価値を上げ、里山を元気にし、持続可能な社会をつくっていく、という山神果樹薬草園の活動がストーリーになり、たくさんの方の共感を得られればと思っています。
篠原)なるほど。地域でお店を構えて、自動車を販売する我々にもヒントになります。地域の皆さんに愛してもらってこそですよね。
下田さん)
最初は農園をつくって果樹を育てる、という話もなかったんです。それに、もともとここは農地ですから、簡単に工場がつくれる場所ではなく、様々なハードルがありました。それが、佐那河内村役場の方にも尽力していただいた結果、工場設立に至りました。篠原さんがおっしゃるように、住民の方にご理解いただくことは、とても大切だと思います。実は、松山油脂が石けんやスキンケア製品の製造をしているということで、地元の方には、工場ができることで自然環境に影響が出るのではないか、という不安があったようです。そのため、地元説明会を開催したり、役場の方と地域に説明に伺ったりして、私たちが目指していることをご理解いただきました。
下田さん)
少し長い話になりますが、佐那河内村のこの場所と事業内容が決まるまで、実は紆余曲折がありました。松山油脂には「柚子(ゆず)ボディローション」という製品があります。近年では柚子をはじめとする和柑橘への注目度や需要が高まり、一時生産が追いつかないほどでした。市場にも柚子精油を使ったものが多く出回るようになり、原料メーカーから柚子精油が安定的に供給されるか、不透明になってきました。そんな時に、全国の地方自治体で6次産業化の指導をされている方に巡り会い、徳島県と佐那河内村との接点が生まれ、自社で精油を抽出しよう、という方針が決まったのです。それからは、柚子の果実の仕入れ方や精油の抽出方法など調査に次ぐ調査、候補地をどうするかなど検討に次ぐ検討でした。実際、佐那河内村以外でも候補地を探してみたのです。かなり話が進んでも最終的には条件が折り合わずに、振り出しに戻ってしまうこともありました。私としては最初にご縁のあった佐那河内村が好きになっていたし、村役場の方に大変お世話にもなっていたこともあり、なにか村を元気にできることがしたいと思っていました。ですので、最終的に佐那河内村に決まってうれしかったです。ここまでの3年間長かったなぁ。
―――山神果樹薬草園さんの取り組みはとても幅広いですね。
下田さん)
そうですね。近年SDGsの浸透によって、その製品がどのような思いで、どのようにしてつくられたのかというストーリーに価値を見出し、共感してモノを選ぶお客様が増えているように感じます。規格外で活用されていなかった和柑橘から精油や食品をつくり、その付加価値を上げ、里山を元気にし、持続可能な社会をつくっていく、という山神果樹薬草園の活動がストーリーになり、たくさんの方の共感を得られればと思っています。
篠原)なるほど。地域でお店を構えて、自動車を販売する我々にもヒントになります。地域の皆さんに愛してもらってこそですよね。
下田さん)
最初は農園をつくって果樹を育てる、という話もなかったんです。それに、もともとここは農地ですから、簡単に工場がつくれる場所ではなく、様々なハードルがありました。それが、佐那河内村役場の方にも尽力していただいた結果、工場設立に至りました。篠原さんがおっしゃるように、住民の方にご理解いただくことは、とても大切だと思います。実は、松山油脂が石けんやスキンケア製品の製造をしているということで、地元の方には、工場ができることで自然環境に影響が出るのではないか、という不安があったようです。そのため、地元説明会を開催したり、役場の方と地域に説明に伺ったりして、私たちが目指していることをご理解いただきました。
自分たちのしていることを地域の人にオープンにする
―――最近も地元の方との交流の機会があるのですか
下田さん)
そうですね。コロナの影響で規模は小さくしていますが、地元の方をお招きして、ちょっとしたイベントを開催したりしています。お客様に私たちがつくったジュースや焼き菓子をふるまったり、工場も見学していただいたり。お子さんには石けんの型抜きやスーパーボールすくいを用意し、大人の方には山や畑を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごしていただきました。私たちは佐那河内村の一員になりたいと思っています。はじめは、地域の方も不安に思われていたかもしれませんが、イベントで皆さんが笑顔になったのを見て、やっぱり実際に見てもらうのが一番だなぁ、と思いました。
篠原)すごくわかります。一般論ですが、自動車販売店も排水や騒音のトラブルとかがあって、地域の方に必ずしも歓迎されないケースもあるんです。さっきの山神果樹薬草園さんの交流イベントの話に近いんですが、我々も昨年、自動車販売店としての営業活動を一日やめて、「店舗deカローラまつり」というイベントを催しました。普段は自動車の整備をする工場を開放して、お客様のお子さんにタイヤの装着をやっていただいたり、電動車をつかって焼き芋を作ったり。ちょっとだけですが、お客さんや地域の方に、私たちがやっていることを理解いただけたのかなって思ったりします。
下田さん)
そうですね。コロナの影響で規模は小さくしていますが、地元の方をお招きして、ちょっとしたイベントを開催したりしています。お客様に私たちがつくったジュースや焼き菓子をふるまったり、工場も見学していただいたり。お子さんには石けんの型抜きやスーパーボールすくいを用意し、大人の方には山や畑を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごしていただきました。私たちは佐那河内村の一員になりたいと思っています。はじめは、地域の方も不安に思われていたかもしれませんが、イベントで皆さんが笑顔になったのを見て、やっぱり実際に見てもらうのが一番だなぁ、と思いました。
篠原)すごくわかります。一般論ですが、自動車販売店も排水や騒音のトラブルとかがあって、地域の方に必ずしも歓迎されないケースもあるんです。さっきの山神果樹薬草園さんの交流イベントの話に近いんですが、我々も昨年、自動車販売店としての営業活動を一日やめて、「店舗deカローラまつり」というイベントを催しました。普段は自動車の整備をする工場を開放して、お客様のお子さんにタイヤの装着をやっていただいたり、電動車をつかって焼き芋を作ったり。ちょっとだけですが、お客さんや地域の方に、私たちがやっていることを理解いただけたのかなって思ったりします。

店舗deカローラまつりの様子。
店舗にお客様や地域の皆様をお招きした。
店舗にお客様や地域の皆様をお招きした。
下田さん)
私、自動車ディーラーって好きなんです。最近ますますクルマは相棒って感じがして、行くとワクワクするんです。自動車は人生にとって大きい買い物だし、それを提案してくれる営業さんがいる。ドリンクも無料で飲めるし(笑)。個人でやっているクルマ屋さんも味があっていいですが、私は自動車ディーラーの方がなじみ深いですね。それでカローラまつりのようなイベントがあると、どんなお店なのか分かるじゃないですか。だからもっと安心。今年は遊びに行きますね。
私、自動車ディーラーって好きなんです。最近ますますクルマは相棒って感じがして、行くとワクワクするんです。自動車は人生にとって大きい買い物だし、それを提案してくれる営業さんがいる。ドリンクも無料で飲めるし(笑)。個人でやっているクルマ屋さんも味があっていいですが、私は自動車ディーラーの方がなじみ深いですね。それでカローラまつりのようなイベントがあると、どんなお店なのか分かるじゃないですか。だからもっと安心。今年は遊びに行きますね。
山神果樹薬草園のこれからの事業とSDGs

山神果樹薬草園さんの柚子農園をバックに。
―――もしよろしければ、今後の事業について教えていただけますか
下田さん)
山神果樹薬草園っていう名前なのですが、これまでは「薬草」には手を付けられていませんでした。この春から6種類の和のハーブの栽培をはじめることにしました。スイカズラ、ハマナス、クコ、ニワトコ、ハッカ、ナギナタコウジュです。
―――山神果樹薬草園さんならではの製品が出来そうですね。
下田さん)
そうなんです。柚子が主力ではありますが、いろいろな食品にチャレンジし始めました。この敷地のお隣にキウイフルーツの農園があるのですが、規格外のキウイを買い取ってジャムにし、販売しました。今、動いているのが柚子のお酒です。柚子精油の抽出工程で出る内皮、袋、パルプなどに酵母を入れて発酵させて、原酒にして蒸留する。できた蒸留酒に柚子果汁と柚子精油、それにやはり柚子の内皮、袋、パルプでつくったシロップを入れたお酒です。シロップの甘さで口当たりがまろやかになり、飲んだら柚子の風味が口いっぱいに広がるようなお酒を開発中です。使われていないモノに価値を見出して、再生し、循環させたいというのが私たちの思いです。これからもっといろいろな製品で、その思いを実現したいと思っています。
篠原)
SDGsをテーマにお話を伺ったのですが、カローラ徳島の活動も今までそうとは感じていなかったけれど、よくよく考えてみるとSDGsな取組みに繋がっていることもあって、あーそうなんだなぁと気づいたんです。山神果樹薬草園さんも徳島プロジェクトを進めるうちに、利益やブランドづくりと、地域貢献につながる取り組みをされていて、結果的にSDGsなんだなーと。私も正直、クルマが売れるといいなと思ってやってきたことでしたけれど、お客様へのプレゼントに徳島のモノを採用したほうがお客様の受けがいいし、ご支持にもつながるって気づきました。下田さんにお話が聞けて良かったです。ありがとうございました。
下田さん)
山神果樹薬草園っていう名前なのですが、これまでは「薬草」には手を付けられていませんでした。この春から6種類の和のハーブの栽培をはじめることにしました。スイカズラ、ハマナス、クコ、ニワトコ、ハッカ、ナギナタコウジュです。
―――山神果樹薬草園さんならではの製品が出来そうですね。
下田さん)
そうなんです。柚子が主力ではありますが、いろいろな食品にチャレンジし始めました。この敷地のお隣にキウイフルーツの農園があるのですが、規格外のキウイを買い取ってジャムにし、販売しました。今、動いているのが柚子のお酒です。柚子精油の抽出工程で出る内皮、袋、パルプなどに酵母を入れて発酵させて、原酒にして蒸留する。できた蒸留酒に柚子果汁と柚子精油、それにやはり柚子の内皮、袋、パルプでつくったシロップを入れたお酒です。シロップの甘さで口当たりがまろやかになり、飲んだら柚子の風味が口いっぱいに広がるようなお酒を開発中です。使われていないモノに価値を見出して、再生し、循環させたいというのが私たちの思いです。これからもっといろいろな製品で、その思いを実現したいと思っています。
篠原)
SDGsをテーマにお話を伺ったのですが、カローラ徳島の活動も今までそうとは感じていなかったけれど、よくよく考えてみるとSDGsな取組みに繋がっていることもあって、あーそうなんだなぁと気づいたんです。山神果樹薬草園さんも徳島プロジェクトを進めるうちに、利益やブランドづくりと、地域貢献につながる取り組みをされていて、結果的にSDGsなんだなーと。私も正直、クルマが売れるといいなと思ってやってきたことでしたけれど、お客様へのプレゼントに徳島のモノを採用したほうがお客様の受けがいいし、ご支持にもつながるって気づきました。下田さんにお話が聞けて良かったです。ありがとうございました。

ソープバーの「量り売り」。
これも山神果樹薬草園さんのSDGsな取組み
これも山神果樹薬草園さんのSDGsな取組み
